会津で希望する学区に家を買うにはどうすればいい?

家を買う時、ほとんど全ての方が「希望する学区で家を買いたい」と考えています。

これを読んでいるあなたも、きっと同じ考えを持っているでしょう。

家を買ったら、その立地によってほぼ自動的に学区が決まります。なので、自分の子供を希望する学校に通わせようと思ったら、その学区内で家を買う必要があります。

しかし、希望通りにトントン拍子で希望する学区に家が買えるとは限りません。

ずっと探しているけれどもなかなか希望する立地の土地が出てこない・・・
こどもが小学校にあがる前に学区を決めたいけど、いつから動き始めればいいのかわからない・・・
こどもが既に小学校に通っていて、学区が変わると転校するしかなくなってしまうので、そうならないように同じ学区に家を買いたいけど、なかなか良い物件が見つからない・・・

このように悩んでしまうことは珍しくないのです。

そこで、実際に希望する学区に家を買うお手伝いを長年行ってきた私の経験から、希望する学区に家を買う方法をお伝えしていきたいと思います。

一般の人は知らない、プロならではの視点も含めてお話をするので、希望する学区に家を買いたいと考えているのならきっと役に立つはずです。

会津若松市の学区についての解説

まずは学区の確認方法ですが、会津若松市のホームページに「通学区域早見表」があり、通う予定の学校の学区や、住みたい町はどの学校になるのかを確認出来ます。

町名からどの学校の区域になるのかを知る場合は、下記の『会津若松市通学区域早見表』をクリックしてダウンロードすることで参照をすることが可能です。

 会津若松市通学区域早見表をダウンロード

学校名からどの町が該当するのかを知る場合は、こちらのページ(http://www.e-aizu.jp/j/reiki_int/reiki_honbun/c503RG00000264.html)の会津若松市立学校通学区域に関する規則をスクロールすると記載がありますので、確認してみてください。

次に、会津若松市内の代表的な学区についての特徴や、土地、建売、中古住宅の出やすさなどを見ていきたいと思います。

一箕小学区について

会津若松市内でこれから新たに土地を求めるという場合、ざっくりですが、一箕方面か、門田方面かに分かれることが多いかと思います。

まず一箕小学区についてですが、千石バイパス沿いの会津若松警察署のある山見町周辺と、そこから上(上とは飯盛山や東山方面を指します)の大塚、北滝沢、中島が該当区域です。

また、扇町と白虎町の一部などは城北小と一箕小との選択区域となり、どちらの小学校に通うかを選ぶことが出来ます。

その他、蚕養町と滝沢町の一部は行仁小との選択区域、東千石三丁目と和田の一部は東山小との選択区域部分となり、こういった選択学区も含めると、一箕小学区はかなりの広範囲になります。

一箕小の周辺は、千石バイパスや会津若松駅に通じる白虎通りにも近く、国道49号線の利便性も良く、土地の坪単価は20万円程と市内ではかなり高めです。

この周辺で土地が売りに出る場合、建築条件付き(住宅建築業者が決められている)が多い印象です。建築屋さんが決まっていない方には良いのですが、他の建築屋さんで建てたい場合は、少し範囲を広げて探した方がいいかもしれません。

大塚や中島、北滝沢など、少し小学校から離れた場所の方が、坪単価も下がり、中古住宅や空家など見つかる確率は上がり、建売住宅が売り出される可能性もあります。

ただこの周辺は、以前からある住宅地なので、道幅が狭かったり、慣れるまではどこがどう繋がっているのか道がわかりにくいので、周辺や通学路を歩いてみるなどの調査は必要です。

城南小学区について

門田方面では、城南小学校で探したいというお話はよく聞きます。

城南小学区は、古川町と明和町のすべてと、門田町大字黒岩、北青木、東年貢一丁目と二丁目、天神町、表町の一部になります。

いま挙げた地区でも東年貢二丁目は一部のみが城南小学区で、その一部以外は、門田小学区になり、選択学区にもなっていなかったり、隣り合っている家であっても同じ学校ではないところもあるので、気をつけて確認するようにしてください。

城南小学区は、広い造成地というよりは、住宅地にポツっと中古住宅が出たり、まれに土地が出たりします。土地の坪単価としては13~18万円の間位です。

あまり動きがなく、探している方はずっと探していたりされるので、早めに探し出した方がいいかもしれません。

年貢では住宅が密集しているので、陽当りが悪い所があったり、下水道工事が途中までしか進んでいないこともあります。下水道工事が途中までしか進んでいない場合は、いつ頃下水道工事の予定があるのかを確認しましょう。

また、下水道工事が終わっていない場合は、汚水をきれいにする浄化槽を設置する必要があります。そうした場合、浄化槽の設置に50万程度のお金がかかるのと、将来的に下水道に接続工事が必要になるので、その費用(50〜80万)も見込んでおく必要があります。

いつから動き出せばいい?土地からの場合

お子さんの小学校入学に合わせて新居を考えている場合、年長さんの2~3月にお引き渡しが受けられるようにするには、その1年前の年中さんの終わり頃の3月には買いたい土地の目星と、お願いしたい建築屋さんを絞り込めている状態にしましょう。

土地と建築屋さんを決めた3月以降は、住宅ローンの選定、土地の契約・決済(土地代金の支払い)、建物のプランを決めて工事請負契約の取り交わし、その後、建物の詳細を詰めて、夏の終わりに着工して、工事期間が4~5ヶ月と期間が掛かります。

土地を探し出すのは、さらにその1年前にはスタートして欲しいので、小学校入学に合わせるとなると、年中さんになった時には徐々に探し始めてください。

探し始めてから、すぐに欲しい土地が見つかってしまうと、気に入った土地を長期間押さえておくことが出来ないので、全体的に計画が前倒しになる可能性があったり、土地だけ先に購入する、などが必要になる可能性もあります。

また、探しているうちに、未完成の造成地が気に入った場合についてですが、完成予定年月が決まっていたとしても、工事が何ヶ月もずれ込んでしまうことがかなり多くあります。遅れる前提で予定を組んで、余裕を持って計画を立てることをお勧めします。

土地を見つけるにはどうすればいい?

土地を探そうとした時に、アットホームやハトマークサイトなどの、不動産ポータルサイトに載っている土地情報をまず見てみると思います。でも、なかなか思うような土地が見つからなかったり、ずっと同じ土地が載っていたりするものです。

では、そういった状況の中どうやったら希望する場所で家を買える可能性を高めることができるのでしょうか?

通常の不動産やさんに頼む方法と、一般の人はなかなか実行していない方法がありますので、その方法を紹介したいと思います。

不動産屋さんに依頼をする

不動産屋さんに出向いて、情報をもらえるように依頼すると、ポータルサイトに載る前の情報を紹介してもらえることがあります。

アットホームなどの不動産ポータルサイトに物件を多く載せている不動産屋さんには情報が多く集まっているはずなので、そういった不動産屋さんに、電話連絡をした上で店舗まで出向き、物件を探していることを伝えてください。

希望する地域・学区、予算、土地・建物の大きさ(坪数)、家族構成・人数、その他の要望、例えば・・・

・建築屋さんは自由に決めたいので建築条件がついていない土地がいい

・川の近くは避けたい

・家の前に車は3台駐車出来るスペースが欲しい

・家の前の道路は公道がいい、運転に自信が無いのでなるべく広い幅の道路に面していた方がいい

などを伝えて、情報が入ったら電話連絡をもらうのか、郵便受けに紙で届けてもらうのかなど、どう情報をもらうかまで話してください。

実際に自分の足で歩いて空家を探す

これは非常にアナログな方法なのですが、自分が住みたい地域を自分の足で回って空き家を見つけるという方法もありです。

地域を見て回っていると、明らかに古い空家や空地が目につくことがあります。

建物を取り壊したら、いい土地になりそうと思える場所を見つけた時は、外観を撮影するか、スマホの地図で場所を特定できるようにしておき、不動産屋さんに所有者の調査を依頼する、ということも出来ます。

すでに物件探しで声を掛けている不動産屋さんがあれば、そちらに画像や地図を見てもらって、不動産屋さんに置いてある住宅地図(ブルーマップ)で場所を確定します。

不動産屋さんには地番を確認出来る住宅地図があり、地番(住所とは異なる箇所もある)が確認出来れば、登記簿謄本を取得して所有者を確認することが出来ます。

登記簿謄本は法務局に出向けば誰でも取得することが出来ますが、その前に地番を特定していることが必要になります。

所有者の方との連絡の取り方や、話が進んだ場合の交渉もあるので、自分でやろうとせず、不動産屋さんにお願いした方が得策です。

登記簿謄本上の所有者がわかって、訪問やお手紙の送付をしてもらっても、まったく連絡が取れないこともありますし、連絡が取れたとしても、事情を抱えていて売却が困難なことも多々ありますので、ちょうど売りたかった、となる可能性は高くはないのですが、可能性がゼロではありません。

いつから動き出せばいいのか?中古・建売住宅の場合

次に、中古住宅と建売住宅の場合を見ていきましょう。

中古住宅の場合

中古住宅は、どこも直さずに住むというよりは、最低限水回りなどのリフォームが必要になることが多いので、物件を探す時間に加えてその工事期間も見越して、土地同様、年中さんになるころには動き出すことをお勧めします。

少し手を加えれば住める物件や、フルリノベーショーンに適した、新耐震の物件などのいわゆる“ちょうどいい”中古住宅を、希望の地区から見つけることは、土地を探すことよりも時間が掛かる可能性がありますので、スケジュールに余裕を持って探してください。

建売住宅の場合

建売住宅は、完成している住宅の場合は、即契約・即決済になるので、最速で翌月にはお引き渡しになります。建売住宅の場合は探すというよりは、“あるか・ないか”になります。

工事中の建売住宅の場合は、施工している業者さんやホームページで、完成の時期を確認してもらうとほぼそこから遅れることはないので、自分たちのスケジュールと合うか確認をしてください。

建売・中古物件を見つけるにはどうすればいい?

中古住宅も土地と同様で、インターネットの不動産ポータルサイトで探してもなかなか見つからない可能性があるので、不動産屋さんに依頼して情報をもらうようにしてください。

住みたい地区を回って、空家を見つけて不動産屋さんに所有者を特定してもらい、交渉してもらう方法は中古住宅でも使えます。

空家かどうかは、雨戸が閉まったままになっている、草刈りがされていない、冬期間であれば、除雪されていない、人が出入りした跡が無いなど、わかりやすいはずです。

まだまだ住めそうな住宅で空家の場合は、空地よりも所有者の方と連絡が取れる可能性は高いのですが、諸事情により今は住めないという状況の方も多くおられます。

ただそれならそれで可能性を潰していけるので、ご自身で住みたい地区を回ってみて、ここなら修繕して住んでもいいという空家があったら、不動産屋さんに頼んで調査してもらうことをお勧めします。

建売住宅の場合は、不動産ポータルサイトに情報を載せている不動産屋さんに確認してみると、売主の建売業者から数ヶ月先までの着工計画を取り寄せてもらうことが出来るので確認してみてください。

まとめ

希望する学区に思った通りの住宅を持つことは、当たり前に出来ることのようですが、簡単に見つからないことも多々あります。

欲しい学区で土地を探して、なかなか見つからなくて購入するまでに3年掛かった、という方や、うまく見つけることが出来なくてとりあえずアパート住まいのまま近くの小学校に入学し、その後、家を購入して転校させた、というお話も聞いています。

いつまでに家を持つのかを決めて、早く動き出すことが出来れば、何年も探し続けたり、転校したりすることなく新居を求めることは可能です。

  • まずは会津若松市のホームページで「通学区域早見表」から、通いたい小学校の該当する区域・町を確認しましょう。
  • 小学校入学に合わせて新居に住み出す場合は、幼稚園の年少さんの終わり頃から、土地もしくは中古住宅を探し出してください。
  • 不動産ポータルサイトで見つからない場合は、不動産屋さんに出向いて、条件を伝えて情報をもらいましょう。
  • もし不動産屋さんから情報が来ない場合は、あまり長く待たずに催促してみる、または、他の不動産屋さんに声を掛けるなどしてください。
  • 一箕小学区(会津若松市の北側)と城南小学区などの門田方面(会津若松市の南側)以外の、会津若松市の街中は、土地も中古住宅もなかなか出にくいので、見つかりにくい前提で早めに動き出してください。
  • 通いたい小学校学区を実際に歩いてみて、気になる空家や空地があったら、購入可能かどうかを不動産屋さんを通して交渉してもらうのも手です。
  • 土地に限らず、中古・建売住宅も視野に入れて検討してください。

お子さんの入学から逆算して早めに動き出し、余裕を持って新居で入学準備が出来るようにしましょう。